安心!お子さまとのYouTube視聴時間を上手に決める方法
お子さまのYouTube視聴時間、どう管理すればいい?親子で決める大切なルール
「うちの子、YouTubeを見すぎているかも…」「どれくらい見せていいのか分からない」
教育に役立つ動画も多いYouTubeですが、際限なく見てしまうのではないかと心配されている保護者の方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、お子さまがYouTubeを健全に利用できるよう、親子で一緒に視聴時間を管理し、楽しい学びにつなげるための具体的な方法や、家庭でのルール作りのポイントを分かりやすくご紹介します。難しい設定はほとんどありません。ぜひ、お子さまと一緒に試してみてください。
なぜYouTubeの視聴時間管理が大切なのでしょうか?
スマートフォンやタブレットで手軽に見られるYouTubeは、お子さまにとってとても魅力的です。しかし、時間を決めずに見続けてしまうと、以下のような影響が心配されることがあります。
- 生活リズムの乱れ: 食事やお風呂、睡眠時間が不規則になる可能性があります。
- 学業や他の活動への影響: 宿題をする時間や外で遊ぶ時間、家族とコミュニケーションをとる時間が減ってしまうかもしれません。
- 視力への影響: 長時間画面を見続けることで、目に負担がかかることがあります。
- 依存の可能性: 見るのをやめられなくなり、他のことに関心を持てなくなる心配があります。
もちろん、教育的なチャンネルから多くの学びを得ることもできます。大切なのは、「見せない」ことではなく、「どのように、どれくらい見るか」を親子で一緒に考え、コントロールすることです。
親子で実践!YouTube視聴時間を上手に決めるステップ
一方的に「〇分だけ!」と決めるだけでは、お子さまは納得しにくいものです。ここでは、親子で協力しながら、お互いが納得できる形で視聴時間を決めるためのステップをご紹介します。
ステップ1:まずは「現状」を知ることから始めましょう
- お子さまが普段どれくらいYouTubeを見ているか: 毎日、または特定の曜日にどのくらいの時間見ているか、おおよそで良いので把握してみましょう。
- どんな動画を見ているか: 教育的な内容なのか、娯楽性の高いものなのか。お子さまが見ているチャンネルや内容を少し知ることで、話し合いのきっかけになります。
- どんな時に見ているか: 食事中、寝る前、外出先、特定の時間帯など、視聴するタイミングを確認します。
お子さまを問い詰めるのではなく、「最近、YouTubeでどんな面白い動画を見ているの?」といった軽い気持ちで話しかけてみるのがおすすめです。
ステップ2:なぜ時間を決めるのか、お子さまと一緒に話し合いましょう
頭ごなしに時間を制限するのではなく、「どうして時間を決めたいのか」理由を分かりやすく話してみましょう。
- 「YouTubeも楽しいけど、△△くん(お子さまの名前)がもっと元気に遊んだり、ゆっくり休んだりする時間も大切だから、見る時間を少し考えてみない?」
- 「YouTubeで色々なことを学べるのは素晴らしいね!でも、ずっと画面を見ていると目が疲れちゃうから、休憩も必要かな。」
お子さまの意見も聞いてみましょう。「もっと見たい気持ち」や「この動画は最後まで見たい」といった気持ちに寄り添う姿勢が大切です。
ステップ3:具体的な「ルール」を親子で一緒に決めましょう
話し合いができたら、具体的なルールを決めていきます。ルールは、お子さまの年齢やご家庭の生活スタイルに合わせて無理のない範囲で設定することが大切です。
- 見る時間:
- 「1日に合計〇分まで」と決める。
- 「この時間は見てOK」という時間帯を決める(例: 夕食前、宿題後など)。
- 「この時間は見ない」という時間帯を決める(例: 食事中、寝る1時間前など)。
- 見る内容:
- 「勉強になるチャンネルを見ようね」といった、見る動画の質の約束もできればより良いでしょう。
- 見る場所:
- リビングなど、保護者の目が届く場所で見る、と決めることも安全対策になります。
ルールは紙に書いたり、ホワイトボードに貼ったりすると、親子で確認しやすくなります。最初は簡単なルールから始めてみましょう。
(ルール例) - YouTubeを見るのは、宿題が終わってから。 - 夜ごはんを食べる時間は見ない。 - YouTubeは、1日に全部で30分まで。 - 見る場所はリビングだけ。
ステップ4:時間管理の「ツール」を上手に使いましょう(できる範囲でOK)
YouTubeやスマートフォン・タブレットには、視聴時間を管理するための機能が搭載されている場合があります。難しい操作が必要なものもありますが、いくつか簡単な方法をご紹介します。
- YouTubeの視聴時間レポート機能: YouTubeアプリには、自分がどれくらい動画を見たかを確認できる機能があります。「アカウント」アイコンをタップし、「視聴時間」を選ぶと、今日の視聴時間などが表示されます。(※詳しい操作方法はアプリのバージョンによって異なる場合がありますが、「視聴時間」という項目を探してみてください。)
- OSのスクリーンタイム機能など: スマートフォンやタブレットのOS(iPhoneなら「スクリーンタイム」、Androidなら「Digital Wellbeing」など)にも、アプリごとの利用時間を確認・制限する機能があります。これらの機能を使うと、YouTubeだけでなく、他のアプリも含めた全体の利用時間を管理できます。(※設定方法は各デバイスによって異なります。無理に設定する必要はありません。)
- タイマーの活用: キッチンタイマーやスマートフォンのタイマーアプリを使って、「あと〇分ね」と時間を測るのが最も簡単な方法です。お子さまにも時間が分かりやすいメリットがあります。
難しければ、特別なツールを使わず、タイマーと声かけだけで十分です。
ステップ5:ルールを守るための「工夫」をしてみましょう
決めたルールを続けるためには、ちょっとした工夫が役立ちます。
- 見る前に時間を伝える: 「この動画は15分だから、見たら終わりだよ」「今日はあと20分見れるよ」など、見る前に時間を伝えましょう。
- 終わる時間を知らせる: 終わる時間の少し前に「あと5分だよ」などと声をかけると、気持ちの切り替えがしやすくなります。
- 見終わったら次の活動へ誘う: 見終わったら、「お絵かきしようか」「一緒にブロックで遊ぼう!」など、次の楽しい活動に誘いましょう。
- できたことを褒める: ルール通りに見終えることができたら、「時間通りに見終わってすごいね!」と具体的に褒めてあげましょう。
ステップ6:ルールは「見直し」ながら続けていきましょう
一度決めたルールも、お子さまの成長や生活の変化に合わせて見直すことが大切です。定期的に「今のルールで大丈夫かな?」「もっとこうした方がいいかな?」と親子で話し合ってみましょう。完璧を目指さず、少しずつ調整していくくらいの気持ちで大丈夫です。
もしお子さまがルールを守れなかったら?
一生懸命話し合ってルールを決めても、お子さまが守れないこともあるかもしれません。そんな時は頭ごなしに叱るのではなく、どうして守れなかったのか理由を聞いてみましょう。そして、「どうしたらルールを守れるかな?」と一緒に解決策を考える姿勢が大切です。
重要なのは、罰則を与えることではなく、「親子で決めた約束を守る」という習慣を身につけること、そして、オンラインでの時間も自分自身でコントロールできるようになることです。
〇歳の子には何分が適切?目安はあるの?
「うちの子は〇歳だけど、YouTubeは何分まで大丈夫?」という疑問をお持ちの方も多いかもしれません。
実は、「〇歳だから〇分まで」というような、すべての子供に当てはまる国の基準や明確な決まりはありません。これは、お子さまの発達段階や、見ている動画の内容、他の活動とのバランスなど、様々な要素が関係するためです。
しかし、専門家からは「幼児期はメディア接触時間を最小限に」「小学生になっても、他の活動時間を確保しつつ、見すぎにならないように注意する」といった提言がされています。
時間だけでなく、「どんな内容の動画を見ているか」 や 「見ている以外の時間をどのように過ごしているか」 という視点も非常に重要です。教育的なチャンネルで学びを得ている時間と、単なる娯楽として見ている時間とでは、同じ30分でも質が異なります。また、オンライン時間以外で十分に体を動かしたり、本を読んだり、家族と触れ合ったりする時間があるかどうかも大切です。
あくまで目安として参考にしつつ、最も大切なのは、ご家庭での話し合いを通じて、お子さまにとって最も良いバランスを見つけることと言えるでしょう。
まとめ:親子で一緒に、楽しくYouTubeと向き合いましょう
YouTubeは、お子さまの学びや興味を広げる素晴らしいツールになり得ます。しかし、時間を管理せずに利用すると、望ましくない影響が出る可能性もあります。
視聴時間の管理は、一方的な制限ではなく、お子さまがメディアとの健全な関係を築くための大切なステップです。今回ご紹介したように、まずは現状を知り、なぜ時間を決めるのかを話し合い、親子で納得できるルールを一緒に決めてみましょう。そして、タイマーなどの簡単なツールを活用しながら、できたことを褒めて、楽しみながら続けていくことが大切です。
もし設定が難しく感じても大丈夫です。まずは「この動画を見たら終わりね」という声かけから始めてみませんか?
「こどもオンライン学びナビ」では、これからもお子さまのオンライン学習に関する様々な情報をお届けしていきます。