お子さまに見せたくないYouTube広告…どんな種類がある?対策は?
YouTubeでのお子さまの「広告」が気になる保護者の皆さまへ
お子さまが教育系YouTubeを見ているとき、「突然流れる広告の内容がちょっと心配…」「この広告、お子さまには見せたくないな…」と感じた経験はありませんか?
楽しい動画の途中で表示される広告は、お子さまにとっては理解しにくいものかもしれませんし、中には保護者として適切ではないと感じる内容の広告が表示されることもあります。
この記事では、YouTubeの広告がなぜ表示されるのか、お子さまに見せたくない広告にはどんな種類があるのか、そして保護者の皆さまができる具体的な対策や、お子さまへの声かけのヒントを分かりやすくご紹介します。
この記事をお読みいただくことで、YouTubeの広告について正しく理解し、お子さまが安心してオンライン学習を進められる環境づくりの参考にしていただければ幸いです。
YouTubeの広告とは?なぜ表示されるの?
YouTubeは、世界中のさまざまな動画を無料で視聴できるサービスです。なぜ無料で利用できるのかというと、その収益の一部を「広告収入」から得ているからです。
動画の再生前や再生中、あるいは動画の下などに表示される広告は、YouTubeが収益を得るための大切な仕組みの一つです。多くのクリエイターの方々も、広告収入を得ることで動画制作を続けられています。
広告は、視聴している動画の内容や、皆さまの検索履歴・視聴履歴などに基づいて表示されることがあります。これは、一人ひとりに興味がありそうな広告を見せることで、より広告の効果を高めるためです。
お子さまに見せたくない「困った広告」の種類
YouTubeに表示される広告は、すべてがお子さま向けに作られているわけではありません。中には、お子さまに見せたくない、以下のような「困った広告」が表示されることがあります。
- 大人の視聴者を想定した広告: アルコール飲料、ギャンブル関連、刺激的な表現を含む商品やサービスの広告など。
- ゲームやアプリの課金誘導広告: 子供向けのゲームに見せかけて、課金が必要なアイテムを強く勧めたり、射幸心を煽るような表現が含まれていたりするもの。
- 過剰な商品アピールや誇大広告: 子供の物欲を刺激したり、事実と異なる内容を伝えたりする可能性のある広告。
- 動画の内容と全く関係ない不適切な広告: 見ている教育系チャンネルの内容とは無関係に、お子さまには理解が難しかったり、刺激が強すぎたりする広告が表示されるケース。
無料のYouTubeでは、これらの広告が避けられない場合があることを理解しておくことが大切です。
保護者ができる「具体的な対策」
YouTubeの広告を完全に消すことは難しいですが、保護者の皆さまができる対策はいくつかあります。
1. YouTube Kidsの利用を検討する
もし可能であれば、お子さま向けに作られた「YouTube Kids」アプリの利用を強くお勧めします。
YouTube Kidsでは、表示される広告の種類が厳しく制限されています。食品、お菓子、飲み物、おもちゃなど、子供向けの広告のみが表示され、クリックできる広告もほとんどありません。これにより、お子さまが不適切な広告を目にするリスクを大幅に減らすことができます。
ただし、YouTube Kidsでも広告は表示されることをご理解ください。
2. ご自身のGoogleアカウントの設定を確認する(広告のカスタマイズをオフにする)
皆さまのGoogleアカウントの設定で、「広告のカスタマイズ」をオフにすることができます。
これは、YouTubeでの視聴履歴などに基づいて、パーソナライズされた広告が表示されるのを防ぐ設定です。この設定をオフにしても広告自体は表示されますが、履歴に基づかない、より一般的な広告になる可能性があります。
- 設定の簡単な手順例:
- スマートフォンの設定アプリやブラウザから、ご自身のGoogleアカウントのページを開きます。
- 「データとプライバシー」や「プライバシーとカスタマイズ」といった項目を探します。
- 「広告の設定」や「広告のカスタマイズ」といった項目を選びます。
- 「広告のカスタマイズはオンです」などと表示されているスイッチをタップしてオフにします。
※操作方法の詳細は、ご利用の端末やGoogleの仕様変更によって変わる場合があります。不明な場合は、「Google 広告のカスタマイズ オフ」などのキーワードで検索してみてください。
3. 有料サービス「YouTube Premium」を検討する
YouTube Premiumは有料のサービスですが、これを利用するとYouTube上のすべての広告が表示されなくなります。
広告なしで動画を視聴できるため、広告表示によるストレスや、お子さまが不適切な広告を目にする心配をなくすことができます。バックグラウンド再生やオフライン再生といった便利な機能も利用できます。
費用はかかりますが、広告に関する悩みを根本的に解決したい場合には有効な選択肢となります。
お子さまへの声かけ・教え方
設定による対策だけでなく、お子さま自身が広告について少しずつ理解することも大切です。
- 「これは広告だよ」と教えてあげる: 動画が始まる前や途中で広告が表示されたら、「これは広告だよ」「見ている動画とは違うんだよ」と教えてあげましょう。
- 広告と動画内容の違いを説明する: 「このおもちゃの紹介は広告だけど、さっき見ていた動物の動画はお勉強の動画だよ」など、具体的な例を挙げて違いを説明するヒントを提供しましょう。
- 気になる広告が表示されたら教えてもらうように促す: もしお子さまが広告を見て「これなあに?」と聞いてきたり、不適切な広告が表示されたりしたら、「〇〇ちゃんが見ていて、あれ?と思った広告があったら教えてね」と伝えておくと、保護者が気づくきっかけになります。
小さなお子さまには難しいかもしれませんが、繰り返し伝えることで、広告が表示されても慌てない、落ち着いて対処できる力を育むことに繋がります。
まとめ:広告との上手な付き合い方
YouTubeの広告は、無料でサービスを利用する上で避けられない側面があります。しかし、YouTube Kidsを利用したり、簡単な設定を見直したり、そして何よりもお子さまとのコミュニケーションを大切にすることで、広告に関する不安を減らし、より安心してYouTubeを活用できる環境に近づけることができます。
完璧にすべての広告をブロックするのは難しいかもしれませんが、「こういう広告があるんだな」「困ったら教えてね」ということを親子で共有するだけでも、お子さまを守る力になります。
難しく考えすぎず、できることから始めてみてください。こどもオンライン学びナビは、皆さまの安全なオンライン学習環境づくりを応援しています。